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カテゴリ:読書

ベストセラーや注目の話題作を天晴本舗編集室スタッフが読み、率直な感想を書きたいように書いてみました。なので時に、辛口コメントが混じったりしちゃうかも!? 月間ランキング ベスト10の中から選んだ本と新刊、勝木書店のスタッフが教える“実は売れている本” の計6冊を毎月ご紹介します。

週間ランキング
(12月19日~12月26日勝木書店調べ)

1位 下町ロケット2 ガウディ計画
2位 大世界史 現代を生きぬく最強の教科書
3位 もし高校野球の女子マネが『イノベーションと企業家精神』を読んだら
4位 日本は本当に戦争する国になるのか?
5位 カレンダー日めくり ほめくり、修造!
6位 火花
7位 幕末・維新人物伝 由利公正
8位 置かれた場所で咲きなさい
9位 おやすみ、ロジャー 魔法のぐっすり絵本
10位 人魚の眠る家

【ベスト2位】
大世界史
現代を生きぬく最強の教科書
池上 彰・佐藤 優 著
文春新書
¥896(税込)

難しい内容でしたが、世界史と現代の繋がりが僅かながらも理解できました。タイムリーな世界情勢が主題となっているのでとっつきやすく、私の苦手な中東情勢も授業レベルで解説してくれているので、表面上は理解できました。地図が入っているともう少し分かりよいのですが…。本書のベースは高校の『世界史A』。教科書を再読してから読むと、また違ったものが見えてきそうです。巻末の佐藤氏の「ビジネスパーソンなら自分の会社の社史を読め!そうすることで、この組織はダメだ!と逃げるタイミングが分かる」の一行になぜかドキッとしました。

【ベスト3位】
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの
『イノベーションと企業家精神』を読んだら
岩崎 夏海 著
ダイヤモンド社
¥1,728(税込)

「もしドラ」も読みました。この「もしイノ」は、もっと面白く感じました。少々現実離れしている部分もありますが、それはそれでしかたないかと。はじめから終わりまで、理論的に構成されていて、ドラッガーの教えがギュっと詰まっています。競争社会から脱落した個人の「居場所」について書かれていることは、現代社会にマッチしています。ビジネスマンから女子高生まで参考にできる本ではないでしょうか。

【新 刊】
ママがおばけになっちゃった!
のぶみ 著
講談社
¥1,296(税込)

ランキングに登場してくる絵本とそのタイトルがずっと気になっていました。小さい子供を持つ私は何度読んでも、涙腺がゆるんでしまう絵本。突然の事故で無くなった母親は幼い4歳の息子のことが、とにかく気がかり。おばけになってあらわれます。冷静に考えてとても重い話なのに、親子のやりとりがとてもコミカルで笑ってしまいます。でもやっぱり、お互い大好き同士。2人の気持ちを思うと自分に置き換えてしまい、どうしても同じ場面で泣いてしまいます。1人でこっそり読むことをお勧めします。ただ、子供向け絵本というよりは、大人向けの絵本なのかなと思います。

【新 刊】
ユートピア
湊 かなえ 著
集英社
¥1,512(税込)

ユートピア(理想郷)というタイトルですが、暗めのイラスト、割れたタイトル。「どこにもない」というユートピアの意味もあいまって、静寂の中に不安が見え隠れしているような印象を受けます。文章が読みやすく、また、視点となる登場人物が場面の転換ごとに切り替わるため、それぞれの登場人物の置かれている状況や思惑がわかりやすかったです。ただし、場面の転換の際に時間軸が前後してしまうため、少し混乱することがありました。序盤は(衝突などはあったものの)美談のように進んでいましたが、それぞれが抱える悩みが徐々に表面化していき…。もやっと感が残りますが、そういう作品だと思います。

【新 刊】
私は存在が空気
中田 永一 著
祥伝社
¥1,620(税込)

コミュニケーションが苦手だったり、コンプレックスを抱いている少年少女たちが超能力を持つという、少し不思議な恋愛短編集です。面白かったのは、引きこもりの少年が瞬間移動【ジャンパー】の力を手に入れた『少年ジャンパー』と、存在感を消してしまった少女の『私は存在が空気』。切なさの中に爽やかさが残るような、気持ちのいい作品でした。作者の淡々とした描写が清々しく、少し背中を押してくれる素敵な短編集です。浅野いにお氏のカバーイラストがまた引き立ててくれます。

読書好きにおススメ!
勝木書店のスタッフが教える
“この本実は、売れています!”

羊と鋼の森
宮下 奈都 著
文藝春秋
¥1,620(税込)

五感をフル活用するのが彼女のお得意の作風の一つだと思いますが、今回の作品も主人公の少年がピアノの調律師として揺れ動くなかに、聴覚、触覚、臭覚、視覚がうまく調和しています。それにしても、 なんて心地のいい文章なんだろう。強さと優しさが同居しているんです。そして毎回脱皮するようにして大きくなる彼女の世界観が、今回はさらに大きく飛躍したように思われます。

勝木書店さん、天晴本舗編集室おすすめの6冊ご紹介。


掲載内容は2016年01月号の取材・発刊時のものです。


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